Uber、Delivery Heroを148億ドルで買収へ モビリティ・デリバリー展開国がほぼ倍増
概要 Uber Technologiesは、ドイツを拠点とするフードデリバリー大手Delivery Heroを総額148億ドル(1株41.50ユーロ相当)の現金対価による買収に合意したと発表した。取引が完了すれば、Uberのモビリティ・デリバリー事業の展開国は現在からほぼ倍増し、ヨーロッパ、中東、ラテンアメリカ、アジアを含む100カ国近くに広がる見込みで、中国を除く世界最大級のフードデリバリープラットフォームが誕生することになる。 取引の仕組みと株主動向 今回の買収は単純な買い付けにとどまらず、Delivery Heroが両社の事業が重複する14市場の事業をSSW Partnersに16億ドルで売却する副次的な取引も同時に進められる点が特徴だ。取引の成立には規制当局の承認に加え、株主の50%以上の同意が条件となる。もともとUberはDelivery Heroの筆頭株主であり、Delivery Hero株の17%を保有するProsusもすでに保有株の売却に同意しているなど、主要株主の支持を取り付けた状態でのスタートとなる。 業界への影響と競争環境 この買収により、UberはDoorDashやJust Eatといった競合に対抗できるより強固な体制を築くことになる。フードデリバリー業界ではここ数年、収益性向上を狙った再編・統合の動きが加速しており、今回の大型買収はその流れを象徴する動きといえる。Uber CEOのDara Khosrowshahi氏は、統合後の事業体について「モビリティとデリバリーの両方を提供する市場数をほぼ倍増させ、実績あるプラットフォームを拡大することで長期的に大きな価値を生み出すと確信している」とコメントしている。 今後の展望 取引はまだ完了しておらず、各国の規制当局による審査と株主の承認プロセスを経る必要がある。特に複数市場にまたがる大型統合案件であることから、独占禁止法上の審査が焦点になるとみられる。承認が得られれば、Uberはモビリティとデリバリーを一体で提供する事業者として存在感を大きく高めることになり、フードデリバリー市場の勢力図に大きな変化をもたらす可能性がある。