MicrosoftがAWS Interconnectマルチクラウドイニシアティブに参加、AzureとAWS間のプライベート直接接続が実現へ
概要 MicrosoftがAmazon Web Services(AWS)の「AWS Interconnect」マルチクラウドネットワーキングサービスへの参加を正式に表明した。これによりMicrosoftはGoogle Cloudに続く2番目のパートナーとなり、企業はパブリックインターネットを経由しないプライベートかつセキュアなAWS-Azure間の直接接続を利用できるようになる見通しだ。AWS Interconnectはもともと、AWSとGoogle Cloudが共同で開発したマルチクラウド接続サービスとして提供されてきたが、今回Microsoftの参加によってクラウド業界全体を巻き込んだオープンなマルチクラウドエコシステムとしての色合いが一層強まった。 技術的な詳細 AWS Interconnectは、Transit Gateway、Cloud WAN、Amazon VPCといったAWSのネットワーキングサービスと他クラウドプロバイダーのネットワーク間に、セキュアかつ専用の接続リンクを提供する。現時点ではGoogle Cloudとの接続が米国東部(バージニア)、米国西部(カリフォルニア、オレゴン)、欧州(ロンドン、フランクフルト)の計5リージョンでプレビュー提供中だ。Microsoftの参加は2026年中に予定されており、Azureとの接続が可能になる地域やタイムラインの詳細は今後公表される。また、APIの仕様はGitHub上でオープンに公開されており、広範な採用と互換実装を促進する設計になっている。SalesforceもData 360サービスの統合を通じてこのイニシアティブに加わっている。 マルチクラウド戦略への影響 背景には、近年相次いだ大規模なクラウド障害への対策として「単一プロバイダー依存リスク」を低減したいという企業ニーズがある。AWS Interconnectの目標は「オープンなクラウド環境」の実現であり、各社の独自ネットワーク上でプロバイダーをまたいだシームレスな接続を可能にすることで、マルチクラウド戦略の採用コストと複雑性を大きく下げる可能性がある。AWS・Google Cloud・Azureという三大クラウドプロバイダーが同一の接続標準を採用する形になれば、エンタープライズ企業が複数クラウドを柔軟に使い分ける際の技術的ハードルが著しく低下するとみられる。