概要

DeepSeekは10月17日、スパースMoE(Mixture-of-Experts)アーキテクチャを採用した新モデル「DeepSeek-V4.1-Flash-1017」を発表した。1Mトークンという大規模なコンテキストウィンドウを備え、MITライセンスのオープンウェイトとしてHugging FaceとModelScopeで公開されている。DeepSeekはこのリリースを「パレート改善」と位置づけており、前バージョンに比べてベンチマーク性能が向上しつつ、タスク完了までの速度が速くなり、出力トークン数も短縮されたとしている。性能向上とコスト効率の改善を同時に実現した点が特徴で、低コストで利用できるオープンウェイトモデルとして注目を集めている。

技術的な特徴とエージェント性能

新モデルは強化学習と自己フィードバックの仕組みを活用して訓練されており、単発の応答生成だけでなく、ゲーム開発や3Dモデリング、複雑なシーン生成といった、複数ステップにわたるプロジェクト全体の構築タスクに最適化されている。コーディングやエージェント系タスクのベンチマークでは前バージョンから大幅な性能向上が確認されており、長文コンテキストを活かしたエンドツーエンドのソフトウェア開発ワークフローへの適用が想定されている。利用にあたってはDeepSeek Harness v0.2.1-rc.1以降が推奨されており、Tencent CodeBuddyやWorkBuddyといった外部ツールとの連携もサポートされている。

提供形態と今後の展望

DeepSeek-V4.1-Flash-1017は、Webサイト、アプリ、API経由で利用できるほか、オープンウェイト版はHugging FaceとModelScopeから自由に入手可能だ。これに合わせて、DeepSeek自社の検索エンジンを基盤とするSearch APIとFetch APIも新たに一般公開され、1,000回の呼び出しあたり0.75ドルの課金が予定されている。ただしサーバーサイドツール経由での利用については、2026年10月31日まで無料期間が設けられている。モデルとAPIを一体で強化することで、エージェントが自律的に情報収集からコード生成、プロジェクト構築までを一貫して行えるエコシステムの構築を進めている様子がうかがえる。