概要
Palo Alto Networksは、PAN-OSの管理インターフェースに存在する認証済みリモートコード実行(RCE)脆弱性CVE-2026-0322(CVSS 8.6)を修正するパッチを公開した。同社によれば、ネットワークアクセスを持つ認証済みの攻撃者であれば、特別な設定を必要とせずにファイアウォール上でroot権限のコードを実行できるという。社内のシニアプリンシパル製品セキュリティ研究者がこの脆弱性を発見し、Palo Alto Networksの管理インターフェースを標的とした限定的な実悪用が既に確認されている。CISAはこれを既知の悪用脆弱性(KEV)カタログに追加し、連邦機関に対して2026年10月17日までの対応を義務付けた。
影響を受ける製品とパッチ
脆弱性はPA-Seriesファイアウォール、VM-Seriesファイアウォール、Panorama(仮想およびM-Series)に存在し、PAN-OS 10.2、11.1、11.2、12.1、12.2の各バージョン系列が対象となる。クラウド型のCloud NGFWおよびPrisma Accessは対象外。Palo Alto Networksは修正版としてPAN-OS 12.2.4以上、12.1.4-h12以上などを公開しており、11.2系列向けの修正版は10月15日に提供予定とされる。なお同社は今回の脆弱性と同時に、中程度・低深刻度を含む他の12件の脆弱性に対するパッチもあわせて公開している。
実悪用の状況
Palo Alto Networksは管理インターフェースを狙った「限定的な」実悪用を確認したとして、侵害指標(IoC)の一部として攻撃元とされる複数のIPアドレス(66.42.72.14、208.83.239.114、149.248.47.234、いずれも米国所在)を公開した。ただし攻撃者の正体や具体的な侵入手法、標的組織の範囲については詳細を明らかにしていない。CISAは本脆弱性をKEVカタログに追加し、連邦機関に10月17日までの対応完了を義務付けている。
推奨される対策
パッチ適用が最優先だが、Palo Alto Networksは管理インターフェースへのアクセスを信頼できる内部IPアドレスのみに制限し、踏み台(jump box)経由のみでアクセス可能な構成にすることを推奨している。また同社はThreat Prevention機能向けに既知の攻撃パターンを検知する署名を提供しているが、亜種の攻撃に対する検知能力は限定的であるとしている。PAN-OSの管理インターフェースをインターネットに直接公開した構成は過去にも複数回悪用の標的となっており、今回の脆弱性も同様のリスクを抱える組織に対して早急な見直しを促すものとなっている。