史上初の1兆ドル突破

米半導体工業会(SIA)は、2026年1〜8月の世界半導体累計売上高が1兆83億ドルに達し、年初来の実績として史上初めて1兆ドルの壁を超えたと発表した。8月単月の売上高は1,597億ドルで、前月比8%増、前年同月比では144.3%増という驚異的な伸びを記録している。世界半導体統計機関(WSTS)のデータに基づくこの数字は、半導体市場が18カ月連続で成長を続けていることを示すものであり、SIA社長兼CEOのマイケル・ロビンス氏は「半導体業界が新たな時代に突入した」と述べた。

地域別の伸びとけん引役

地域別の内訳を見ると、成長のけん引役が鮮明になる。8月の売上高は米州が590.4億ドル(前年同月比180.9%増、前月比8.2%増)で最大の伸びを示し、アジア太平洋は448.8億ドル(同143.0%増、9.1%増)、中国は409.1億ドル(同131.3%増、6.6%増)と続いた。一方、欧州は88.4億ドル(同98.5%増、7.5%増)、日本は60.8億ドル(同62.3%増、8.5%増)にとどまり、世界シェアに占める日本の割合は3.8%まで縮小している。ロビンス氏も米州・アジア太平洋・中国の3地域が今回の成長を主導していると指摘しており、AI向け半導体需要の急拡大が各地域の数字に色濃く反映された結果といえる。

通期見通しと今後の展望

SIAは2026年通期の世界半導体売上高が1.6兆ドルを超える規模に達するとの見通しを示している。2026年8月までの8カ月間で1兆ドルを超えたペースが残り4カ月も続けば、この予測は十分に射程に入る水準だ。生成AI関連のデータセンター投資やAIアクセラレータ需要が市場全体を押し上げている構図は今後も変わらないとみられ、各地域・各企業の投資動向が次の成長ステージを左右することになりそうだ。