概要

東京・多摩地域を地盤とする大手私鉄の京王グループが、ランサムウェア攻撃を受けたことを確認した。同社によると、2026年9月26日未明にグループのサーバーに対するランサムウェア攻撃を確認し、被害拡大を防ぐため直ちにネットワークを遮断する対応を取ったという。影響は主に京王プラザホテルをはじめとするホテル事業に及んでおり、顧客向けの決済サービスなど一部の業務システムが停止した。一方で、鉄道の運行システムへの影響はないことを確認済みとしている。

対応状況と調査の進捗

京王グループは公式声明で「2026年9月26日未明、当社グループのサーバーに対するランサムウェア攻撃を確認した。警察へ通報するとともに調査を進めている」とコメントしている。現在は外部のサイバーセキュリティ専門家の協力を得て、攻撃の侵入経路や被害範囲の特定を進めている段階で、顧客情報や取引先情報への不正アクセスの有無についても調査中としている。報道時点では情報の外部流出は確認されておらず、どのランサムウェアグループの犯行かを名乗り出た組織もない。攻撃の具体的な手口についても現時点では公表されていない。

京王グループは鉄道85km・69駅を運行するほか、25軒のホテルを展開し、従業員2,200人超、年間売上高は約26億ドル規模とされる大手事業者であり、交通インフラと宿泊事業を併せ持つ企業がランサムウェアの標的となった事例として注目される。攻撃が鉄道サービスに影響しなかった具体的な技術的理由については現時点で公表されていない。

今後の見通し

現時点では被害の全容が明らかになっておらず、情報漏えいの有無を含めた調査結果の続報が待たれる。国内では近年、交通・宿泊関連事業者を狙ったランサムウェア被害が相次いでおり、決済システムなど顧客接点となるシステムの防御体制強化が改めて課題として浮かび上がっている。