好決算の直後に断行された人員削減
Oracleは9月14日月曜早朝、新たな人員削減を実施した。対象となった従業員への通知は、正式な解雇通知メールが個人アドレスではなく会社アカウントに送られる一方、それより先に社内システムへのアクセス権限が停止されるという形で伝えられたケースが報告されている。退職条件は基本給4週分に加え、勤続年数1年につき1週分を加算する内容だった。解雇通知メールには「Oracleの現在の事業ニーズを慎重に検討した結果、より広範な組織変更の一環として、あなたの職務を廃止することを決定しました」という文言が記載されていたという。
この人員削減は、直前に発表された好決算のわずか数日後というタイミングで行われた。Oracleが発表した直近四半期(8月31日締め)の決算では、売上高が193億ドルと前年比約30%増となり、純利益は47.6億ドルに達した。クラウドインフラ部門は3桁成長を記録するなど、AI関連需要を背景に業績は大きく伸びている。好業績の発表からわずかな期間での追加リストラという構図は、成長を支えた従業員が、その成果が数字として表れた直後に職を失うという矛盾を浮き立たせている。
拡大するリストラ予算とAIインフラへの資金シフト
Oracleは2026年のリストラ予算を当初の21億ドルから7億ドル積み増し、最大28億ドルに拡大したことを明らかにしている。具体的な削減人数は公表されていないが、この予算拡大自体が人員削減の規模拡大を示唆している。過去1年間でOracleから消えた職は約2万1000人に達したとみられる。今回の削減分がこの人数に含まれるかどうかは明らかになっていない。
一連のリストラは、Oracleがデータセンターを中心とするAIインフラへ経営資源を集中させる方針と軌を一にしている。クラウドインフラ事業の急成長を維持・拡大するには巨額の設備投資が必要であり、人件費を含む既存コストの圧縮によってその原資を確保しようとする動きとみられる。記録的な売上高を更新しながら人員を削り続けるという対照的な経営判断は、AI需要に対応するための投資配分がいかに急を要しているかを物語っている。Oracle側はこの件についてコメントを避けており、削減の詳細な内訳や今後の方針は明らかになっていない。