概要

Microsoftは8月26日、Visual Studio Codeの月例アップデート「バージョン1.135」を公開した。今回のリリースはAIエージェント機能の強化が中心で、他のアプリケーションで開始したCopilotやClaudeのエージェントセッションをVS Code側から引き継いで作業を継続できる機能や、あるモデルの作業内容を別のモデルにレビューさせる実験的機能「Rubber Duck」が新たに追加された。

外部エージェントセッションの引き継ぎ

新設定chat.agentSessions.showExternalを有効にすると、VS Codeは最近更新された外部セッションを最大2件まで表示し、セッションリストの「External」サブメニューから表示対象を選べるようになる。ターミナルやブラウザなど別環境で始めたエージェントとの対話をそのままVS Code上に呼び出して継続作業できるのが狙いで、エージェントは新しい「エージェントホストプロトコル(AHP)」に基づく専用プロセスとして実行される仕組みに刷新された。これにより複数のVS Codeウィンドウから同一セッションへ同時に接続することも可能になっている。なお、Copilotエージェントの挙動はCopilot SDKによってCopilot CLIなど他のCopilot製品と統一されている。

検証機能「Rubber Duck」

実験的機能として追加された「Rubber Duck」は、Copilotのエージェントホストセッション内で/rubber-duckコマンドを実行することで利用できる。あるモデルが行った作業を、性質の異なる補完的なモデルに検証させ、見落としがちな詳細やエッジケースを洗い出す「第二意見」を得るための仕組みだ。単一モデルの出力をそのまま信頼するのではなく、モデル間のクロスチェックによって品質を担保するアプローチで、AIエージェントの活用が進む中での検証手段の一つとして位置づけられる。

そのほかの変更点

エージェント関連ではセッション表示のレイアウトも整理され、設定sessions.layout.singlePaneDetailPanelによりシングルペインレイアウトがデフォルトとなったほか、セッション情報の表示も簡潔化・再配置された。チャット機能では、エディタのようにスクロール時に見出しを固定表示する「スティッキースクロール」が実験的機能として加わり、chat.stickyScroll.enabledなどの設定で有効化できる。またチャットの使用量表示がモデルごとの入力・キャッシュ入力・出力トークン数の内訳を確認できる形に詳細化された。このほか、ローカルのエージェント実行環境をサンドボックス化する機能がオプトイン方式に変更されている。

一連の変更は、外部ツールとの連携やマルチモデルによる相互検証など、開発者がエージェントをより実務的に使いこなすための土台整備という色合いが強い。今後のリリースでも、エージェントホストプロトコルを軸にした機能拡張が続くとみられる。