概要

Googleは2026年8月26日、Chromeの安定版チャンネルをバージョン152.0.7977.64(Windows/macOSでは.65も併記)にアップデートし、Windows・macOS・Linuxの全プラットフォーム向けに配信を開始した。今回のリリースでは合計327件のセキュリティ修正が行われ、そのうち10件がGoogleの深刻度分類で「重大(Critical)」に指定されている。修正のほとんどはメモリ安全性に関する問題で、特にuse-after-free(解放済みメモリの使用)の脆弱性が目立つ。修正された327件のうち299件はGoogle社内のセキュリティチームによって発見されたもので、外部からの報告を受けての修正は一部にとどまる。

重大な脆弱性の詳細

重大と評価された10件の脆弱性は、ANGLE、Aura、Chromecast、Views、Safe Browsing、モバイル関連コンポーネントなど、Chromeの広範な機能にまたがっている。代表的なものとして、グラフィックス描画エンジンANGLEにおけるuse-after-free脆弱性(CVE-2026-79282)があり、悪意のあるWebページが特別に細工したグラフィックスやWebGLデータを用いることで悪用できる可能性があるとされる。この脆弱性を報告したセキュリティ研究者Goodluck氏には25,000ドルの報奨金が支払われた。そのほか、AuraでのCVE-2026-79290・CVE-2026-79052・CVE-2026-79200、ChromecastでのCVE-2026-79054・CVE-2026-79121(不適切な入力検証)・CVE-2026-79224、ViewsでのCVE-2026-79150、モバイル向けのCVE-2026-78935(未初期化変数)、Safe BrowsingでのCVE-2026-79012など、複数のコンポーネントで同種のメモリ関連の欠陥が発見・修正されている。

背景と今後の対応

Googleは慣例として、大多数のユーザーが更新を適用するまでの間、脆弱性の技術的な詳細やエクスプロイトへのリンクへのアクセスを制限する方針を取っている。今回のリリースについても、現時点で積極的な悪用(in-the-wild exploitation)の報告はないとされているが、use-after-free系の脆弱性はブラウザの任意コード実行につながりやすいため、リスクは軽視できない。Chromeは通常バックグラウンドで自動更新されるが、ユーザーは念のため「Chromeの設定」→「Chromeについて」からバージョンを確認し、最新版への更新を確認することが推奨される。