概要

Amazonは、ドローン配送サービス「Prime Air」を2026年末までに米国内約500都市へ拡大する計画を発表した。現在のサービス提供規模から約6倍への拡大となる大規模な展開で、アリゾナ州トレソン、フロリダ州ラスキン、カンザス州カンザスシティ、ネブラスカ州パピリオン、ルイジアナ州バトンルージュ、ミシガン州ヘイゼルパークおよびポンティアック、テキサス州のリッチモンド、サンアントニオ、リチャードソン、ウェイコの計11地域で新たにサービスを開始する。今後はジョージア、オハイオ、イリノイ、アイダホ、ニューヨークの各州にも展開を予定しているという。今年これまでに「数十万件」のパッケージをドローンで配送済みとしており、実績を積み重ねたうえでの大規模拡大となる。

サービス内容と技術的な詳細

Prime Airは最速30分での配送を謳い、5ポンド(約2.3kg)以下のほぼすべての商品を対象とする。機体には「業界最高水準」とされるオンボードカメラとセンサーによる検知・回避システムを搭載し、米連邦航空局(FAA)から商用航空会社と同じ枠組みであるPart 135認証を取得して運航している。料金体系は、Prime会員は50ドル以上の注文で無料、50ドル未満は2.99ドル、非会員は一律4.99ドルとなっている。

安全性を巡る背景

大規模拡大の発表の背景には、安全性への懸念払拭という狙いがある。2025年10月にはアリゾナ州トレソンでドローンの衝突事故が発生したほか、ケーブル損傷や墜落といった過去のインシデントも報告されており、Amazonは今回の拡大にあたって検知・回避システムの性能や規制当局の認証取得を強調している。

競合状況と今後の展望

ドローン配送市場では、WalmartやGoogle傘下のWingが既に米国最大規模の配送網を展開しており、競争が激化している分野でもある。Amazonが年内に約500都市規模へ拡大することで、ラストマイル配送におけるドローン活用が一気に本格化する可能性があり、今後の安全実績や規制対応の動向が注目される。