概要
テレダイン・テクノロジーズは2026年8月10日、X線イメージング関連製品を手がけるバレックス・イメージング・コーポレーションを買収すると発表した。買収額は1株あたり18.90ドルの現金で、株式報酬や純債務を含めた総額は約11億ドル(2026年4月3日時点)にのぼる。両社の取締役会はすでに本取引を全会一致で承認しており、取引完了は2027年初頭を見込む。完了には規制当局の承認とバレックス株主の承認という通常の手続き条件が付く。
バレックスはX線源やデジタルX線検出器、高圧インターコネクト、イメージング用ソフトウェアを製造するメーカーで、その製品は医療診断画像、非破壊検査、セキュリティシステム、分析計測など幅広い用途で使われている。テレダインの会長を務めるロバート・メラビアン氏は、テレダインが2011年にテレダインDALSAを買収してヘルスケア市場に参入して以来、低線量・高解像度のCMOSベースX線検出器の開発を進めてきた経緯に触れており、今回の買収はその延長線上に位置づけられる。
買収の狙いと背景
テレダインは今回の買収により、既存のイメージング事業とバレックスの製品ラインを組み合わせ、医療・産業用画像診断分野での事業拡大を図る狙いがある。両社の製品は相互に補完的で重複が少ないとされており、テレダインとしては自社が長年培ってきたセンサー・検出器技術と、バレックスが持つX線源・検出器の専門性を組み合わせることで、より幅広い製品ポートフォリオを構築できると見込んでいる。
バレックスの社長兼CEOであるサニー・サニヤル氏は、「テレダインの傘下に入ることはバレックスにとって新たな章の始まりであり、株主には大きなプレミアムを、また医療・産業市場の顧客と従業員には大きな機会をもたらす」と述べ、今回の買収を前向きに評価している。発表資料ではEBITDAや売上高などの詳細な財務指標は明らかにされていない。
今後の見通し
取引は2027年初頭の完了を見込んでおり、それまでにバレックス株主による承認と各国の規制当局による審査が行われる予定である。買収が完了すれば、バレックスはテレダインの傘下でイメージング事業の一部として運営されることになり、医療用X線検出器や非破壊検査向け製品などの分野で、テレダインの既存事業とのシナジーが期待される。