概要
AIクラウドインフラ企業のCoreWeave(CRWV)は8月11日、2026年第2四半期決算を発表した。売上高は前年同期の12.1億ドルから倍増以上となる25.8億ドルに達し、ウォール街予想の25.6億ドルをわずかに上回った。1株当たり損失は1.14ドルとなり、アナリスト予想の1.41ドルの損失より小幅にとどまった。決算発表を受けて株価は時間外・プレマーケット取引で一時20%近く急伸するなど、市場は好感を示した。CEOのMichael Intrator氏は「事業規模の拡大が営業レバレッジの拡大につながる、重要な転換点を迎えた」とコメントし、利益率改善への自信を示している。
業績の内訳
売上高が大きく伸びる一方、純損失は6.26億ドルとなり、前年同期の2.90億ドルから倍以上に拡大した。主因は金利費用の急増で、純金利費用は前年の2.67億ドルから6.40億ドルへとほぼ倍増した。同社は第2四半期中に無担保債・転換社債で100億ドル以上、シニアローンで31億ドル、さらに Jane Street からの戦略的投資として10億ドルを調達しており、急拡大するデータセンター投資を賄うための資金調達コストが損益を圧迫した形だ。技術・インフラ関連費用も6.70億ドルから15.1億ドルへと大きく増加している。
一方で収益性を示す指標は改善している。調整後EBITDAは15.1億ドル(利益率59%、前年は62%)、調整後営業利益は1.28億ドルとなり、アナリスト予想の6,600万ドルを大きく上回った。発電容量はこの四半期でおよそ500メガワット拡大し、合計1.5ギガワットに達している。
受注残高と通期見通し
6月30日時点の収益バックログ(受注残高)は1040億ドルに達し、前年同期比246%増という急拡大を見せた。第3四半期に入ってからも新規顧客からの契約獲得は続いており、250億ドル以上の新規コミットメントをすでに獲得している。これを受けて同社は2026年通期の売上高見通しを124億〜132億ドルに引き上げ、調整後営業利益についても9.6億〜11.5億ドルとするガイダンスを示した。第3四半期の売上高見通しは34.5億〜36億ドルとしている。
今後の展望
CoreWeaveの決算は、AI需要を背景にした急成長と、それを支えるための巨額の先行投資・借入負担という、AIインフラ企業に共通する構図を改めて浮き彫りにした。受注残高の急拡大と通期見通しの上方修正は投資家に成長の持続性への期待を抱かせた一方、金利費用の増加による純損失の拡大は、同社が積み上げる負債規模の大きさを物語っている。Intrator CEOが強調する「利益率改善」がデータセンター投資の回収と両立できるかどうかは、今後の四半期決算でも焦点となりそうだ。