概要
GoogleのCEOサンダー・ピチャイ氏は8月11日、AIアシスタント「Gemini」アプリの月間アクティブユーザー数(MAU)が10億人を突破し、Google史上最も急速に成長した製品になったと発表した。2025年5月時点の4億人から15カ月で6億人増加した計算になり、直近の決算で報告されていた9億5000万人からもさらに伸びている。GeminiはGoogleの14番目のプロダクトとしてこのマイルストーンに到達した。
利用状況の詳細
ブログ投稿では、ユーザーの利用実態を示す具体的な数値も公開された。ユーザーの63%が音声機能を利用しており、特に忙しい子育て世代は日常タスクでの音声利用率が43%高いという。マルチモーダル機能への対応も進んでおり、Gemini Liveでのやり取りの5件に1件はライブカメラ映像や画面共有を伴っており、DIY愛好者や学生がリアルタイムの問題解決に活用している。学生からのリクエストの38%には添付ファイルが含まれるという。画像生成機能も人気で、1日あたり1億5000万枚以上の画像が生成されており、中小企業経営者からの需要も大きい。プラットフォーム別では、Androidでは40以上のアプリを横断した配車予約やレストラン予約などの自動化機能が提供される一方、iOSでも1億人以上のアクティブユーザーを抱え、macOSのパワーユーザーは他プラットフォームの2倍のペースでプロンプトを送信しているという。
競合との比較
Geminiの今回の成果は、AIチャットボット市場の競争が激化する中でのものだ。OpenAIのChatGPTは2026年に入って早い段階で同じく月間アクティブユーザー10億人の大台に到達しており、GeminiはこれをChatGPTに次いで達成した形となる。一方、AnthropicのClaudeは月間アクティブユーザー数では両社に大きく水をあけられているものの、前年同期比640%増となる5600万人にまで成長しており、急激な勢いを見せている。なお、この発表を受けてAlphabetの株価は当日3.4%下落したが、年初来では9.6%高を維持している。
今後の展望
Googleは声明で、Geminiを「最もパーソナルでプロアクティブ、かつパワフルなアシスタント」として位置づけ、次の10億人ユーザー獲得に向けてさらなる展開を進める方針を示した。すでにコーディングや自律的なAIエージェントタスク向けに設計された新モデル「Gemini 3.5 Flash」も投入されており、今後開催予定の「Made by Google」イベントではPixelデバイス向けのGemini新機能が発表される見込みだ。