概要

Googleは8月12日、ニューヨークで開催した「Made by Google」イベントにて、新チップTensor G6を搭載したPixel 11シリーズ(Pixel 11、Pixel 11 Pro、Pixel 11 Pro XL、Pixel 11 Pro Fold)と、新型スマートウォッチPixel Watch 5を発表した。基本モデルのPixel 11は899ドルからとなり、前世代の799ドルから100ドルの値上げとなった。今回のラインナップ全体を通じて、ストレージ容量の底上げとGeminiによるオンデバイスAI体験の強化が大きなテーマとなっている。

Pixel 11シリーズの新機能とスペック

Pixel 11シリーズは、TSMCの2nmプロセスで製造された新世代SoC「Tensor G6」を全モデルに搭載する。スマートフォン向けチップとして2nmプロセスを採用する事例としては業界でも先駆けとなる。ストレージについては全モデルで256GBを最小構成とし、従来の128GBモデルを廃止したことで実質的な価格底上げとなった一方、ユーザーにとってはストレージ容量の強化という形で還元されている。

カメラ面では、上位モデルのPixel 11 ProおよびPixel 11 Pro XLがワイド・超広角・ペリスコープ望遠の3眼構成を維持する一方、無印のPixel 11はデュアルカメラ構成にとどまるとみられる。また、カメラバー内に虹色に発光するLED「Pixel Glow」が新たに搭載され、Geminiとのやり取りや撮影時の状態を色の変化で示す演出が加わった。

Pixel 11 Pro Fold:折りたたみモデルも刷新

フラッグシップの折りたたみモデルPixel 11 Pro Foldは1,899ドルからで、内蔵のOLEDディスプレイは8インチ級、ピーク輝度3,000nitsを実現する。本体厚は折りたたみ時で約10.1mm、重量は239gに抑えられた。カメラは48MPのメインセンサーを含むトリプル構成で、AIによる強化を活用した最大100倍ズームに対応する。バッテリーはデュアルセル構成で、30Wの有線充電とQi2ワイヤレス充電をサポートする。OSはAndroid 17をベースとし、7年間のソフトウェアサポートが約束されている。発売は10月ごろとされ、他モデルよりも段階的なリリースとなる見通しだ。

Pixel Watch 5とGemini機能の強化

同時に発表されたPixel Watch 5は、41mmモデルが399ドルからと、前モデルのPixel Watch 4(349ドル)から50ドルの値上げとなった。プロセッサはSnapdragon W5 Gen 2を継続採用する一方、ストレージは32GBから64GBへ倍増し、RAMも2GBから3GBに増強された。この強化は、デバイス上でGemini Intelligenceを動作させるための措置とされている。バッテリー容量も41mmモデルで332mAh、45mmモデルで465mAhへと引き上げられたが、常時表示ディスプレイ使用時の公称バッテリー持続時間は従来同様の30〜40時間とされている。Pixel Watch 5は8月20日に発売予定で、予約受付はイベント当日の8月12日から開始する。

今後の展望

今回の発表全体を通じて、GoogleはPixel 11シリーズおよびPixel Watch 5の双方でGemini統合を軸としたAI体験の強化を打ち出した。価格は全体的に上昇したものの、ストレージ容量やメモリの底上げによって実質的な価値向上を図る戦略がうかがえる。Pixel 11とPixel 11 Pro、Pixel 11 Pro XLは近日中に発売される見通しだが、Pixel 11 Pro Foldは10月まで発売が持ち越される段階的ローンチとなる点も注目したい。