概要

サムスンは8月6日、Galaxy Z Fold8 Ultra・Galaxy Z Fold8・Galaxy Z Flip8・Galaxy Watch Ultra2・Galaxy Watch9の5機種を発表し、翌7日から世界106市場で順次発売を開始した。同社によれば予約数は前世代モデルと比べて30%以上増加しており、色ではグラファイトが最も人気だという。折りたたみスマートフォンが登場から数世代を経て、軽量化や耐久性の向上によりようやく「日常使いできる完成度」に到達しつつあることを裏付けるラインナップとなった。

モデルごとの特徴

上位モデルのGalaxy Z Fold8 Ultraは8インチのメインディスプレイと200MPのHDRカメラを搭載し、5,000mAhバッテリーと45W急速充電に対応しながら本体重量215g・開いた状態での厚さ4.1mmを実現した。望遠レンズやマルチポジションヒンジを備え、クリエイティブな作業に最適化されたフラッグシップと位置付けられている。

一方の無印Galaxy Z Fold8は、新開発の「Flex Titanium」技術によって折り目の目立ちを抑えつつ本体重量を201gまで軽量化し、日常使いに振り切った設計とした。Galaxy Z Flip8は刷新された「FlexWindow」カバーディスプレイと50MPカメラ、ProVisual Engineによる撮影体験の向上を特徴とするコンパクトモデルだ。両ウォッチもSnapdragon Wear Eliteを搭載し、Watch Ultra2は47mm・800mAhバッテリー・5,000nits表示、Watch9は40/44mmサイズで3,000nits表示に対応する。購入者にはGoogle AI Proの6カ月無料トライアル(5TBクラウドストレージ付き)が付与される。

ディスプレイ形状とゲーム性能

興味深いのは、Fold8とFold8 Ultraでディスプレイのアスペクト比の方向性が分かれた点だ。Fold8は閉時5.5インチ・開時7.6インチの4:3に近い比率を採用し、サムスン自身が「コンテンツ視聴に最適」とうたう横広の画面形状とした。対してFold8 Ultraは閉時6.5インチ・開時8インチと従来通りの縦長レイアウトを維持している。4Gamerの実機テストでは、前世代のGalaxy S24 Ultra比で3DMark各テストが29〜45%、Geekbench 6のVulkan GPUテストで80%以上、CPUはシングル・マルチコアともに50%以上のスコア向上を記録した。PUBG MobileやNIKKEなど主要タイトルは概ね問題なく動作したが、一部タイトルでは横方向の視野が狭くなる傾向も見られたという。動画視聴では、余白を最小化できるFold8に対し、Fold8 Ultraは上下の余白が大きく残る点が指摘されている。

レビューでの評価

The Gadgeteerによる実機レビューでは、Galaxy Z Fold8を「これさえあれば他のスマートフォンはいらない」と高く評価し、2026年を代表するフォルダブルの一台に挙げている。201gという軽さと、従来より横に広く縦に短い比率によって閉じた状態での握り心地が改善され、手の疲労軽減やポケット内での収まりの良さにつながったという。カバーディスプレイでの自然なタイピングや、ランドスケープ表示時の2アプリ並列利用の実用性も好意的に紹介された一方、Qi2ワイヤレス充電用マグネットを内蔵していない点や、光の当たり方によっては折り目が依然として視認できる点、望遠レンズ・スタイラス・マルチポジションヒンジ非搭載である点は弱点として挙げられている。バッテリーは4,800mAhのシリコンカーボン電池で45W有線充電に対応し、軽さとバランスを重視するユーザーにはFold8を、光学ズームやスタイラス、多段階ヒンジを求めるユーザーにはFold8 Ultraを推奨するという棲み分けが示された。