概要
AWSは2026年8月5日、AWS LambdaにおいてVPC外で実行される関数向けに、スケーラブルなネットワーク帯域幅のサポートを発表した。対象となるのはメモリを2GB以上に設定した関数で、これまで一律625Mbpsに制限されていた帯域幅が、メモリ量に応じて最大3,000Mbpsまで拡張できるようになる。大量データを外部サービスや他のAWSリソースとやり取りするワークロードにおいて、実行時間の短縮とコスト削減が期待できる。
技術的な詳細
新機能では、ネットワーク帯域幅が関数のメモリ設定と比例してスケーリングする方式が採用されている。具体的には、メモリ2GBの構成で625Mbps、メモリ10GBの構成では上限の3,000Mbpsに達する。Lambdaはメモリ量に応じてCPUなどのリソースも比例配分する仕組みを持っており、今回の変更はその考え方をネットワーク帯域幅にも適用したものといえる。利用にはAWS Service Quotasコンソールから「Network bandwidth per execution environment quota」をリクエストして有効化する必要があり、デフォルトでは従来通りの動作となる点に注意が必要だ。この機能はすべての商用AWSリージョンで、追加料金なしに利用できる。
背景と今後の見通し
Lambdaは元々、短時間で完結する軽量な処理を想定して設計されてきたが、近年はデータエンジニアリングやAI関連のバッチ処理など、大量データを扱うワークロードでの利用が広がっている。従来の625Mbpsという固定的なネットワーク帯域幅の上限は、こうした大規模データ転送を伴う処理においてボトルネックとなりやすかった。今回のアップデートにより、メモリを増やすことでコンピューティング性能だけでなくネットワークスループットも底上げできるようになり、S3からの大容量オブジェクトの読み書きや外部APIとの大量データ連携といったユースケースで、処理時間とコストの両面で改善が見込まれる。