概要

HashiCorpの共同創業者であり、ターミナルエミュレータ「Ghostty」の作者としても知られるミッチェル・ハシモト氏が、新会社「Superlogical」を設立したことを2026年7月29日に発表した。同社のミッションは「We are building the multiplexer for all work(あらゆる仕事のためのマルチプレクサを開発する)」であり、人間の作業とAIエージェントを長時間セッションの中で統合する、サーバーサイドで動作する新しいターミナルマルチプレクサの開発に取り組むという。

マルチプレクサとは何か

マルチプレクサとは、1つのターミナル画面上で複数のセッションや画面を同時に扱えるようにするソフトウェアを指す。既存の代表的な実装としては、長年開発者に使われてきたtmuxやGNU screenが挙げられる。ハシモト氏はHashiCorp在籍時からインフラ・開発者ツール分野で実績を積み、退社後はGhosttyの個人開発を進めてきた人物であり、今回のSuperlogicalはその延長線上にある新たな挑戦と位置づけられる。

目指す技術的特徴

Superlogicalが開発するマルチプレクサは、単に複数セッションを切り替えられるだけの既存ツールとは一線を画すことを目指しているという。具体的には、コンポーザブル(組み立て可能)な設計を採用し、安全性と本番環境での利用に耐える堅牢性を備えることを重視する。さらに、ローカル環境だけでなく、リモート、サンドボックス、クラウドといった分散した実行環境をシームレスに統合し、人間の対話的な作業とAIエージェントによる自動化された作業の両方を、単一の長時間セッションの中で扱えるようにすることを狙っている。

今後の展望

ハシモト氏は、マルチプレクサの開発をあくまで「第一歩」と位置づけており、その先には開発者、AIエージェント、各種ツール、インフラなどをまとめて接続する、より大きな基盤の構想があるとされる。AIエージェントが実務の中で人間と並走して作業を進める機会が増える中、そうしたエージェントと人間のセッションをどう統合的に扱うかは今後のツール開発における重要なテーマとなりつつあり、Superlogicalの動向は注目を集めそうだ。