概要
調査会社Synergy Research Groupが発表した2026年第2四半期のクラウドインフラ市場(IaaS・PaaS・ホスト型プライベートクラウドの合計)分析によると、市場規模は1430億ドル(1ドル160円換算で約22兆8800億円)に達し、前年同期比43%という成長率を記録した。この伸び率は8年ぶりの高水準であり、市場規模は3年前と比べて2倍以上に拡大している。急速な拡大の背景には、生成AIサービスの普及に伴うAIワークロード向けインフラ投資の急増があるとみられる。
シェアの推移
主要3社のシェアを見ると、首位のAWSは前四半期から変わらず28%を維持した。2位のMicrosoft Azureは1ポイント下落して20%となり、3位のGoogle Cloudは1ポイント上昇して15%に達した。3社合計のシェアはほぼ横ばいで推移しており、大きな順位変動は見られない。
分析と背景
Synergy Research Groupは、市場全体が記録的な高成長を続けているにもかかわらず、上位3社がシェアをほとんど落とさずにいる点を指摘している。これは、市場全体を押し上げているAI関連需要の恩恵を、大手クラウドベンダー自身が最も大きく取り込んでいることを示すものだといえる。新興のクラウドベンダーやニッチプレイヤーが台頭する余地よりも、既存の大手3社がAIインフラ投資を主導し、そのまま市場拡大の恩恵を享受する構図が続いている。
今後の見通し
AI需要を背景とした高成長が続く中、AWS・Azure・Google Cloudの3社は今後もデータセンターやAI特化チップへの投資を拡大していくとみられる。各社のシェア争いは僅差の変動にとどまっているものの、市場全体のパイが急速に拡大していることから、絶対的な売上規模では各社とも大幅な伸びを記録している可能性が高く、今後の四半期報告でもAI投資動向が焦点となりそうだ。