概要

Amazon、Google(Alphabet)、Microsoftのクラウド大手3社が、2026年の設備投資予測を相次いで上方修正し、3社合計で約5950億ドルに達したことが明らかになった。背景にあるのはAI関連需要の急拡大で、各社ともコンピュート能力の確保が追いついていない状況が浮き彫りになっている。AWSはCEOのAndy Jassy氏が「2026年にすべての需要を満たすのに十分な容量がない」と認めるなど、供給不足が業界全体の課題となっている。

各社の投資動向

AWSは2026年の設備投資予測を、当初の約2000億ドルから2200億ドルへ引き上げた。Jassy氏は、この上方修正の主因をメモリコストの上昇にあると説明している。Google/Alphabetも同様に、当初1800億〜1900億ドルとしていた予測を1950億〜2050億ドルへ引き上げた。CFOのAnat Ashkenazi氏は「容量供給の加速が必要となり、この範囲に更新した」と述べており、実際に同社のクラウド収益は前年比82%増の248億ドルに達している。Microsoftについては約1750億ドルの投資予測が示されているが、これはリース会計処理の変更による調整分を含んでおり、実質的な投資削減を意味するものではない点に留意が必要だ。

背景と今後の展望

3社が投資を積み増す背景には、メモリ、GPU、ハードディスクといった主要部材の深刻な供給不足がある。この供給制約はPC出荷やスマートフォン販売にも影響を及ぼしているが、一方で自社インフラを構築する余力のない企業をパブリッククラウドへ押し出す要因にもなっている。実際、企業のクラウドインフラ支出は前年比43%増となり、四半期あたり1430億ドルを超える規模に成長した。AI需要の伸びが各社の投資ペースを上回る状況が続く中、GPUやメモリの供給制約が解消されない限り、クラウド大手による大規模投資はさらに拡大していく可能性が高い。