概要

半導体メーカーのON Semiconductor(onsemi)は8月3日、第2四半期決算を発表し、売上高16億ドル(市場予想15.9億ドルを上回る)、EPS 0.74ドル(市場予想0.71ドル)と市場予想を上回る結果となった。前年同期の売上高14.7億ドルからも増加しており、業績は堅調に推移している。同社はAIデータセンター向け需要が本年中に倍増以上に拡大する見通しを示し、これに対応するため自動車・産業向けの生産能力をAIデータセンター向けに一時的にシフトしていることを明らかにした。決算発表を受け、株価は時間外取引で7.38%、前場取引でも7%以上上昇した。

生産能力シフトの背景

onsemiのCEO Hassane El-Khoury氏は、AIデータセンター向けの供給を最優先とし、短期的に他事業から容量を転用したと説明した。経営陣は、供給不足を解消するまでの間、自動車および産業向けビジネスから容量を一時的に転用したことを明かしている。これは一過性の需要スパイクへの対応ではなく、AIデータセンター市場を長期的な成長機会と捉えた戦略的判断だとしている。半導体業界では自動車向け需要の伸び悩みが続く一方、AIインフラ投資の拡大が続いており、こうした需給構造の変化がonsemiの事業ポートフォリオの見直しを後押ししている。

今後の見通し

onsemiは第3四半期のガイダンスとして、売上高16.5億~17.5億ドル、調整後EPS 0.79~0.91ドルを見込んでいる。またエネルギー貯蔵関連の売上は年間約40%の成長を見込んでおり、電力変換や高電圧インフラ関連製品への需要も急増しているという。AIデータセンターの拡大に伴う電力インフラ需要の高まりが、半導体だけでなく周辺の電力関連製品市場にも波及している格好だ。