概要

マイクロソフトは、.NET 8と.NET 9が2026年11月10日に同時にサポート終了となることを発表した。この日はマイクロソフトの月例パッチ適用日(Patch Tuesday)にあたり、当日までに重大な既知の問題があれば最後の更新が配信される可能性があるという。両バージョンとも本来はリリース時期が異なるが、サポートモデルの違いにより終了日が偶然重なる形となった。

なぜ同時に終了するのか

.NET 8は2023年11月にリリースされた長期サポート(LTS)版で、36ヶ月間のサポート期間が設けられている。一方の.NET 9は標準サポート(STS)版であり、以前は18ヶ月だったSTSのサポート期間が24ヶ月に延長された結果、.NET 8のLTSサポート終了と.NET 9のSTSサポート終了がほぼ同時期に到来することになった。LTSとSTSでリリース間隔もサポート期間も異なる両バージョンが同一の終了日を迎えるのは、こうしたサポートポリシー上の巡り合わせによるものだ。

移行への影響とセキュリティリスク

サポート終了後、マイクロソフトは両バージョンに対してセキュリティ更新の発行、バグ修正、技術サポートの提供を一切行わなくなる。サポート切れの.NET上でアプリケーションを稼働させ続けると、新たに発見される脆弱性に対する修正が提供されないため、セキュリティリスクが高まる。特に.NET 8を採用している企業は多く、LTSという位置づけから長期利用を前提に導入したケースも多いため、想定より早い移行判断を迫られる可能性がある。

推奨される移行先と対応方法

マイクロソフトは、2028年11月までサポートが続くLTS版の.NET 10への移行を強く推奨している。移行作業自体は比較的シンプルで、プロジェクトファイルのTargetFrameworkプロパティをnet10.0に変更することで対応できるとしている。ただし、実際の移行では依存パッケージの互換性確認やAPIの非推奨対応など追加の検証も必要になるため、開発チームは2026年11月の期限を見据えて早めに移行計画を立てることが望ましい。