概要
Agentic AI Foundation(AAIF)が主催するMCP Dev Summit Mumbaiが、2026年6月14〜15日の2日間にわたりインド・ムンバイで開催された。本サミットは「エージェントスタックが構築される場所」をコンセプトに掲げ、Model Context Protocol(MCP)を活用した次世代AIエージェント開発に取り組む開発者・エンジニアが一堂に会する場として企画された。MCPは、AIエージェントがモデル・ツール・データをセキュアかつ相互運用可能な形で連携させるためのオープンスタンダードであり、近年エンタープライズ領域でも注目度が急速に高まっている。
主要セッションと登壇者
セッションはプロトコルの技術的深掘り・実装ベストプラクティス・本番運用の課題という3本柱で構成された。Googleのデベロッパーアドボケイト Romin Irani 氏は「Agents @ Scale: The Platform」と題した講演を行い、大規模AIエージェント基盤の設計思想を共有した。AAIFの VP を務める Angie Jones 氏がオープニングリマークを担当し、オープンスタンダードとしてのMCPエコシステムの意義を強調した。Obot AIのShannon Williams氏はエンタープライズ規模でのMCP採用事例を紹介し、組織への展開における実践的な知見を提供した。またAAIFのCTO Manik Surtani氏は、AAIFの設立背景と今後のビジョンについて語り、MCPコミュニティ全体の方向性を示した。ダイヤモンドスポンサーにはAWSが参画しており、クラウド大手によるMCPエコシステムへのコミットメントも注目を集めている。
背景と今後の展望
MCPはAnthropicが2024年末に提唱したオープンプロトコルで、AIエージェントがさまざまなツールやデータソースを標準化された方法で呼び出せるようにする仕様として策定された。その後、業界横断的な標準化を推進するためにAAIFへの移管が進み、Google・AWS・Microsoft・Anthropicをはじめとする主要プレイヤーが参加する体制が整いつつある。ムンバイ開催は、アジア太平洋地域の開発者コミュニティへのリーチ拡大という戦略的な意図も見て取れる。本サミットで示された実装事例や運用ノウハウは、今後のMCPエコシステムの成熟を加速させる土台となりそうだ。