概要

Intelは2026年4月23日、2026年第1四半期(Q1 2026)の決算を発表し、売上高135.8億ドル(前年同期比+7%)、調整後EPS0.29ドルという結果でアナリスト予想(売上高123.6億ドル、EPS0.01ドル)を大幅に上回った。この好結果を受けて翌取引日の株価は約24%急騰し、1987年以来最大の一日上昇率を記録した。6四半期連続で業績予想を超える快挙となり、Intelの業績回復への期待が一気に高まっている。

部門別業績と技術的詳細

事業セグメント別では、データセンター・AI部門(DCAI)が前年比22%増の51億ドルと最大の成長を遂げ、市場予想の44.1億ドルを大きく超えた。クライアント向けのCCG(Client Computing Group)は前年比1%増の77億ドルと堅調に推移。Intel Foundryは前年比16%増の54億ドルを記録した。AI関連ビジネス全体では売上の60%を占め、前年比40%増と高い成長率を示している。

一方、GAAP基準では営業損失が31億ドル、EPSが-0.73ドルと大幅な赤字が続いており、高い設備投資が重なって調整後フリーキャッシュフローは-20億ドルとなっている。現金・短期投資は328億ドルを確保しており、財務基盤自体は維持されている。

AIとCPU需要を活かした復活戦略

CEO Lip-Bu Tan氏は「AIエージェントの台頭により、CPUおよび高度なパッケージングソリューションへの需要が大幅に増加している」と述べ、同社の競争優位を強調した。CFO David Zinsner氏は先進パッケージング技術について、従来は1顧客あたり数億ドル規模と見ていたが、現在は数十億ドル規模の事業になりうるとの強気な見通しを示した。

戦略的パートナーシップも着実に積み上げられており、GoogleはXeon 6プロセッサの採用とカスタムASIC開発での協業を発表。NVIDIAのDGX Rubin NVL8システムにもXeon 6が採用された。さらにSpaceX、xAI、TeslaといったElon Musk関連企業とのチップ製造協力も明らかになった。製品面では、Xeon 600(ワークステーション向け)、Core Ultra 200S Plus/200HX Plus(デスクトップ・モバイル)、Intel 18Aプロセス採用のCore Series 3など多数の新製品を投入している。

今後の見通しと課題

Q2 2026のガイダンスとして、売上高138〜148億ドル、調整後EPS0.20ドルを示し、アナリスト予想(売上高130.3億ドル、EPS0.09ドル)を再び上回る水準となった。コスト削減も継続しており、従業員数はQ4 2025の85,100人からQ1 2026末には83,200人へと縮小している。

ただしGAAPベースの営業損失が31億ドルにのぼる構造的な課題は残っており、ファウンドリー事業の黒字化にはまだ時間がかかると見られる。市場では好決算が「不快な現実を隠している」との指摘もあり、製造コストの最適化や設備投資回収の道筋が今後の評価を左右する重要な焦点となる。