概要
米半導体工業会(SIA: Semiconductor Industry Association)は、グローバル半導体市場の年間売上が2026年に史上初めて1兆ドルを突破する見通しであると発表した。2025年の売上は前年比25.6%増の7,917億ドルを記録しており、業界は1兆ドルという歴史的な節目に向けて順調な軌跡を描いている。今回の予測は、AI関連インフラへの投資拡大とチップ価格の上昇という2つの要因が相乗的に作用していることを背景にしている。
成長を支えるAI需要
最大の成長ドライバーとなっているのはAI(人工知能)関連の需要だ。大規模言語モデルのトレーニングや推論に必要なデータセンター向けGPU・AIアクセラレータへの旺盛な投資が、チップ需要を継続的に押し上げている。需要が供給を上回る状況が続いており、これが半導体の価格上昇にも寄与している。クラウド事業者や大手テクノロジー企業によるAIインフラ投資競争が、半導体産業全体の成長を下支えしている構図だ。
歴史的な成長軌跡と今後の見通し
半導体産業はここ数年で急速に規模を拡大しており、2025年の7,917億ドルという実績は業界の底堅い成長力を改めて示した。2026年に1兆ドルの大台を達成すれば、産業史上初の快挙となる。SIAの予測は、AI関連のチップ需要が当面衰えることなく高水準で推移するという見通しに基づいており、NVIDIAなどのAI半導体メーカーに加え、先端ロジックや高帯域幅メモリ(HBM)を手がけるメーカーにとっても追い風となる情勢が続くと考えられる。一方で、地政学的リスクや米中間の輸出規制強化が市場の不確実性要因として引き続き注視されている。