概要
Snapは2026年4月15日、全従業員の約16%にあたる約1,000人の人員削減を実施すると発表した。CEOエヴァン・スピーゲル氏は社員向けメモの中で、AIの急速な進歩によってチームが反復的な作業を減らし、業務速度を向上させ、コミュニティ・パートナー・広告主へのサポートを強化できるようになったと説明している。人員削減に加え、採用中だった300以上のポジションもすべて閉鎖される。2025年12月時点の従業員数は約5,261人であり、今回の削減は近年最大規模の一つとなる。
財務目標とコスト削減
この再編により、Snapは2026年下半期までに年間ベースで5億ドル以上のコスト削減を見込んでいる。スピーゲル氏は「純利益の黒字化に向けた、より明確な道筋を確立する」ことを目標に掲げており、これまで赤字が続いていた同社の収益構造を大きく転換する狙いがある。発表直後、Snap株は時間外取引で11%超の上昇を記録し、市場はコスト削減と収益化への取り組みを好感した。
AI活用による「新しい働き方」
スピーゲル氏は今回の削減を単なるコスト削減策としてではなく、AIを活用した「新しい働き方(New Way of Working)」への移行と位置付けている。Snapchat+の機能拡充、広告プラットフォームのパフォーマンス向上、Snap Liteインフラの効率化など、複数の重要プロジェクトで少人数チームとAIツールの組み合わせが既に成果を上げているとしており、この方針をより広く展開する考えだ。
削減の背景と従業員への対応
今回の削減は、Snapにとって2022年(全体の20%削減)、2023年、2024年(10%削減)に続く一連のリストラの流れを継承するものだ。同社はAmazonやMicrosoft、Pinterestといった他のテック企業と同様、AI効率化を人員縮小の主要な根拠として挙げている。削減対象となった米国従業員には、4か月分の退職金・医療保険・株式付与・転職支援が提供される予定で、北米の従業員には発表当日の在宅勤務が指示された。なお、Snapは今後、消費者向けARグラス「Specs」の発売を予定しており、この部門を独立した事業単位として分離している。