概要
Credo Technology Group(NASDAQ: CRDO)は2026年4月13日、イスラエルのシリコンフォトニクス新興企業DustPhotonicsを買収することに合意したと発表した。取引総額は最大約13億ドルに上り、内訳はクロージング時に現金7億5,000万ドルと約1億2,300万ドル相当の自社株式、さらに財務目標の達成に応じた最大約3.21百万株の追加株式(条件付き対価)となっている。取引はカレンダー2026年第2四半期中のクロージングを見込んでおり、規制当局の承認など所定の条件が付く。買収発表を受けてCredoの株価は約13%上昇した。
DustPhotonicsの技術と事業
DustPhotonicsは2017年に設立された約70名のエンジニアを擁するファブレス半導体企業で、光トランシーバー向けのシリコンフォトニクス・フォトニック集積回路(SiPho PIC)技術を専門とする。同社の製品ポートフォリオは400G・800G・1.6T対応のSiPho PICで構成され、3.2Tへのロードマップも持つ。SiPho PICは光学機能を1チップに集積することで部品点数の削減・製造歩留まりの向上・コスト低減を実現し、ポート速度が800Gを超える領域でその優位性が際立つ。同社製品はすでに主要ハイパースケーラーのAIクラスターに採用されており、ニアポート・コパッケージドオプティクス向けの開発も進めている。資金調達面ではIntel Capital、Greenfield Partners、Sienna Venture Capitalなどから累計1億ドル以上のベンチャー投資を受けている。
戦略的意義と今後の展望
Credoは今回の買収を通じ、SerDes(シリアライザー/デシリアライザー)・デジタルシグナルプロセッシング(DSP)・シリコンフォトニクス・システムインテグレーションにわたる垂直統合型の接続スタックを確立する。これにより、スケールアウト・スケールアップネットワーク双方において電気的・光学的インターコネクトを包括的にカバーできる体制となり、AIインフラ全体の需要に対応する。同社のWilliam Brennan会長兼CEOは「この買収はAI接続領域全体でリーダーシップを発揮するCredoの戦略における決定的な一歩だ」と述べた。財務面では、DustPhotonicsの合流により、ZeroFlap光トランシーバー・光学DSP・シリコンフォトニクス製品を合わせた光学部門の売上が会計年度2027年に5億ドルを超えると見込んでおり、非GAAPベースのEPSについても同年に買収による増加効果が生じると予想している。