概要
Oracleは2026年4月13日、Bloom Energyとの提携を拡大し、AIデータセンター向け燃料電池の調達量を最大2.8ギガワット(GW)に引き上げると発表した。今回の合意では、まず1.2GW分の契約が締結済みで、2027年までに展開を完了する計画となっている。発表を受けてBloom Energyの株価は約15%急騰し、時価総額は500億ドルを超えた。
提携の経緯と財務的背景
両社の協業は2025年7月に始まり、BloomがOracleの米国データセンターへ90日以内にエネルギーを供給するという初回合意が結ばれた。同年10月にはさらなる追加合意が締結され、Oracleへのワラント(新株予約権)発行条件も含まれた。そして2026年4月9日、Oracleは1株113.28ドルで最大353万株を購入できるワラント(総額約4億ドル相当、行使期限は2026年10月9日)を受け取り、その数日後となる今回の大型拡大発表につながった。Bloom株の急騰により、Oracleはワラントの含み益として約3億1,600万ドルを得ている状態だ。
技術的詳細:グリッド不要のオンサイト発電
Bloom Energyが提供する固体酸化物型燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell: SOFC)は、従来の電力グリッドへの接続を必要とせず、データセンター施設内でのオンサイト発電が可能な点が大きな特徴だ。設置が迅速に行えるため、AIワークロードの急増に対応するための代替電源として注目を集めている。Oracle Cloud InfrastructureのEVPであるMahesh Thiagarajan氏は「Bloomの信頼性が高く効率的な燃料電池エネルギーを迅速に展開することで、米国全土の顧客需要に素早く対応できている」とコメントしている。
AI電力需要拡大の波を受けるBloom Energy
Bloom Energyは、AIブームの大きな受益企業として市場から評価されている。同社の株価は2025年に約4倍に上昇し、2026年もこの発表時点で100%以上の上昇を記録している。Oracle以外にも、American Electric Power、Equinix、Brookfield Asset Managementなどとの大型契約を相次いで締結しており、AI・クラウドインフラ向け電力供給のプレーヤーとして存在感を高めている。一方のOracleも、AIデータセンター建設に1,000億ドル以上の資金調達を実施済みで、安定した電力確保はインフラ戦略における重要課題となっている。