概要

Microsoftは2026年4月、ASP.NET Core 2.3のサポート終了(EOL)日を2027年4月13日と正式に発表した。ASP.NET Core 2.3は.NET Framework上で動作する唯一のバージョンであり、EOL以降はセキュリティパッチ・バグ修正・技術サポートのいずれも提供されなくなる。Entity Framework 2.3パッケージも同日にサポート終了となる。Microsoftはこの発表を「ツールのサポートライフサイクルポリシー」に基づく1年前の事前通知と位置付けている。

背景:2.3誕生の経緯と「ツール」分類の意味

ASP.NET Coreはもともとクロスプラットフォームとして2016年に設計されたが、2019年リリースのバージョン3.0からは.NET Framework上での動作がサポートされなくなった。.NET Frameworkをサポートした最後の公式バージョンは2018年末の2.2(LTSは2.1)であった。Microsoftは2025年初頭、互換性ギャップを埋める目的でバージョン2.1を再リリースする形でASP.NET Core 2.3を公開した。

今回の廃止にあたり、プリンシパルプロダクトマネージャーのDaniel Roth氏は、ASP.NET Core 2.3を「ライブラリ」ではなく**「ツール」**として分類することで、12ヶ月前通知のみで廃止できる軽量なサポート要件を適用したと説明した。Roth氏は「メンテナンスとコンプライアンスの継続的なコストが、モダンな.NETプラットフォームへの投資リソースを圧迫している」と述べ、2.3は長期的な移行戦略として推奨できないほど時代遅れになっていると語った。

コミュニティの反応と移行の推奨

この発表に対し、開発者コミュニティからは批判的な声も上がっている。「バージョン2.1を2.3に引き上げることで一部のコードが削除されたが、これは破壊的変更であり予期しない挙動だ」といった指摘や、「Microsoftは長期サポートを約束しておきながら、技術的な定義を利用して突然打ち切ろうとしている」というRedditでのコメントも見られる。NuGetの統計では2.2と2.3はいまだ本番環境で広く使われており、影響を受けるユーザーは少なくない。

Microsoftは移行先として現在LTSである.NET 10への移行を推奨しており、移行を支援するツールとして「GitHub Copilot modernization」(AIによる移行分析・計画・実行支援)の活用を案内している。ASP.NET CoreからASP.NET Coreへの移行ドキュメントやASP.NET Coreサポートポリシーも合わせて公開されており、EOLまでの1年間で計画的な対応が求められる。