概要
HashiCorpは2026年3月31日、HCP Terraformのレガシー無料プラン(ユーザー数ベース)のサポートを終了し、残存していたすべての組織を新しいエンハンスド無料プランへ自動移行した。エンハンスド無料プランは2023年に導入されたもので、今回の移行によって旧来のプランへの切り戻しはできなくなる。すでにエンハンスド無料プランを利用中のユーザーへの影響はない。
移行対象の組織には製品内に「今すぐ新しい無料プランへ移行」というプロンプトが表示されており、移行フローでは管理リソース数の上限500件と現在の使用状況、および利用可能な機能の比較が確認できた。自分から移行しなかった場合も3月31日をもって自動的に新プランへ切り替わっている。
エンハンスド無料プランの内容
エンハンスド無料プランの主な特徴は次のとおりだ。
- 管理リソース500件まで無料(ユーザー数の制限なし)
- SSO(シングルサインオン)が無料で利用可能
- Policy as Code(SentinelおよびOPA)が利用可能
- Run Tasks・Run Task Enforcement が利用可能
- HCP Terraform エージェントが利用可能
- コスト見積もり機能が利用可能
「管理リソース」とはHCP Terraformが管理するステートファイル内のmode = "managed"なリソースを指し、初回のplan/apply実行時からカウントされる。null_resourceはカウントから除外される。
移行の背景と影響
HashiCorpが2023年にエンハンスド無料プランを導入した際の目的は、セキュリティのベストプラクティス(SSOやポリシー管理)をより早い段階から利用しやすくすることと、ユーザー数ではなくリソース数という実態に即した指標でプランを計測することにあった。今回の移行完了により、すべての無料ユーザーが統一された基準のもとで同等の機能を利用できるようになる。
500件の管理リソースを超えた場合は有料プランへのアップグレードが必要となるため、大規模な環境を運用している組織は自身のリソース数を確認しておくことが推奨される。