Soraの終了と段階的な閉鎖スケジュール

OpenAIは、2025年10月にリリースした動画生成AIサービス「Sora」を段階的に終了すると発表した。Webアプリおよびモバイルアプリは2026年4月26日に、APIは同年9月24日にそれぞれ閉鎖される。ユーザーはそれぞれの期限までに、Soraライブラリから生成済みの動画や画像をダウンロードする必要がある。期限後のデータは永久に削除される予定で、最終的なエクスポート期間についてはメール通知が行われる可能性があるとされている。

Soraは動画・音声生成モデル「Sora 2」を基盤とし、TikTokに着想を得たAI生成コンテンツのプラットフォームとして設計された。技術的には高い評価を受けたものの、継続的なユーザーエンゲージメントの獲得には至らなかった。リリースからわずか半年足らずでの撤退となる。

戦略転換とDisney提携の消滅

今回の決定の背景には、OpenAIの大きな戦略転換がある。同社は計算リソースをコーディングツールやエンタープライズ向け製品に集中させる方針を打ち出しており、競合のAnthropicと同様の戦略的方向性を取る形となった。ChatGPTを中心とした包括的な「スーパーアプリ」の開発に注力し、消費者向けクリエイティブツールよりもエンタープライズ顧客とコーディング機能を重視する姿勢を鮮明にしている。

一方、Soraの終了発表を受けて、Disneyが計画していた約10億ドル規模のOpenAIへの投資が撤回されたと報じられている。クリエイティブワークフローへの統合を見据えた提携だったとみられるが、Soraの終了によりその前提が崩れた形だ。

研究としての継続

なお、Sora自体は商用サービスとしては終了するものの、ワールドモデルや「物理経済の自動化」に焦点を当てた研究プロジェクトとしては継続されるとのことだ。消費者向けプロダクトとしては失敗に終わったが、動画生成AIの基盤研究としては今後も発展が期待される。