SoftBankによるDigitalBridge約40億ドル買収、株主の96%が承認——ASIビジョン実現へ次世代AIインフラ基盤を獲得
概要 SoftBank Groupによるデジタルインフラ投資会社DigitalBridge Group買収計画が、2026年4月23日に開催されたバーチャル形式の特別株主総会で承認された。投じられた票のうち約96%(約1億2,118万株)が賛成し、メリーランド州法および買収契約が定める過半数要件を大きく上回った。買収は1株あたり16.00ドルの現金払い、企業価値総額は約40億ドル(約6,200億円)で、2025年12月26日終値に対して15%のプレミアムが付いている。 DigitalBridgeの事業と規模 DigitalBridgeはデジタルインフラ資産への投資・運用を専業とするグローバル企業で、運用資産残高は1,080億ドル(約16兆円)に達する。データセンター、携帯基地局、光ファイバーネットワーク、エッジインフラを中心に30年以上の投資実績を持ち、次世代AIサービスに不可欠な物理インフラの開発・資金調達・スケールアップを手掛けてきた。CEOのマーク・ガンジー氏のもとで培われたこのノウハウこそが、SoftBankが今回の買収で獲得したい最大の資産とみられる。 ASIビジョンと戦略的意義 SoftBank会長兼CEOの孫正義氏は買収の狙いについて「AIが世界中の産業を変革するにつれ、より多くの計算資源・接続性・電力・スケーラブルなインフラが必要になる」と語っており、同社が掲げる「人工超知能(ASI)」プラットフォームへの進化という長期ビジョンに直結する投資と位置付けている。DigitalBridgeの取得によりSoftBankは、AI向け次世代データセンターの建設・運営・資金調達を一貫して担う能力を社内に取り込む。Vision Fundを通じたAIソフトウェア企業への出資に加え、物理インフラ層も自社グループ内で完結させる垂直統合戦略の一環だ。 クローズに向けたスケジュールと体制 株主承認の取得に続き、残る完了条件は各国規制当局による承認など通常の手続きのみとなり、取引は2026年後半のクローズを見込んでいる。買収完了後もDigitalBridgeは独立した運営プラットフォームとして存続し、引き続きマーク・ガンジーCEOがリーダーシップを担う予定。既存のポートフォリオ企業や投資家との関係に直接的な変更は生じない見通しで、SoftBankグループの一員として資本力とネットワークを活かした事業拡大が期待される。